佐藤千晴さんから推薦文をいただきました。
佐藤千晴/フリージャーナリスト・前大阪アーツカウンシル統括責任者
佐藤千晴さんからの推薦コメント
狩野哲也さんには大阪アーツカウンシルの情報発信やトークサロンの助っ人をお願いしていた。狩野さんのしなやかな情報発信のスタイルを「いいな」と思っていたから。
知りたいことがあれば損得抜きで研究する。調べたことはウェブサイトやSNSで発信、おすそ分けしてくれる。話を聞きたい人がいれば、トークサロンを設営して、これもみんなにおすそ分けしてくれる。その結果、新しいつながりが次々に生まれる。
狩野さんは「上から目線」にならない。情報の受け手と同じ目の高さ、「横から目線」の人。大阪アーツカウンシルでも、専門的になりがちな文化芸術の情報に、「それでは読む人が『自分とは関係がない』と思ってしまいますよ」と、よくイエローカードを出してくれた。企画会議はいつも楽しく盛り上がった。
素っ気ない情報は素通りされる。凝り過ぎた情報は敬遠される。丁寧で親切、でも適当にユルくて、ほどほどの距離感で、ときにはユーモアも漂う。狩野流の情報発信はそんなスタンスでファンを獲得してきた。
『自治体ウェブ発信テキスト』にはその知恵が詰め込まれている。海外も含めた100の事例を紹介しながら情報発信の基本的なスキルを教えてくれる。
ただし、事例が多過ぎて、真面目に完読を目指すと挫折する人も多いのではないかと思う(個人的な体験からの推察)。気になるテーマから読み始め、いつの間にか完読。そんなユルい読み方をおすすめしたい。